開花が待ち遠しかった花、「キレンゲショウマ（黄蓮華升麻）」が咲きました。
７〜８年前のこと、小説、宮尾登美子：『天涯の花』を読んで、花の実物を是非とも見てみたい衝動に駆られました。内容はしっかりとは覚えていません。主人公の珠子、捨て子という逆境のなか、人里離れた神社の宮司の養子となって、花が大好きな少女に育ちました。
剣山に住み、山野草、キレンゲショウマに心惹かれたのでした。無垢な心を持ち続ける少女の成長と恋がちりばめられています。タイトルが示しているように、キレンゲショウマの花も、珠子とともに主人公になっている小説であると思います。
通販の苗を購入して庭の片隅に植えました。栽培してから毎年の開花を楽しみ、同時に小説の内容にも心をめぐらせているのです。
小説の記述、「見事な群落。見渡す限り黄色の一つ一つの花が月の光のように澄み…」とはとても比べられません。でも、レモン色、厚みのある花びら、ラッパ状に半開き、俯き気味に咲く花からは、気品の高さが感じられます。気持ちが洗われます。
数年も植えたままなので根詰まりしてきたようです。秋口に手入れをするつもりです。
今日は、台風対策で大忙しでした。菊鉢を軒下に移動、野菜類トマトやピーマンなどいつもの物の他に、カボチャやゴボウの収穫と、その後の保存や調理などいろいろ、とうとう夕方までかかりました。
一日中、台風情報が流れていました。夕方、上田・佐久地方に「大雨・洪水警報」が出ました。前回の台風７号よりはまともに向かってくるようで、大雨・大風が心配です。
