研修2日目、「小布施のまち」を堪能しました。

石段を敷き詰めた「銀杏」(20.9.

6時前に起きて、朝風呂に浸かりました。体から余分なアルコールが抜けていく感じです。こめかみの微かな重苦しさが、すっきりしてきました。
今日のテーマは、「北斎のまち小布施をあるく」です。
うす曇り、暑くも寒くもない絶好の研修日和になりました。
先ず、「岩松院(がんしょういん)」の見学です。
有名な、葛飾北斎「八方睨み鳳凰図」を見学しました。
この本堂内の21畳敷き一杯の極彩色の天井画は、何度観てもその迫力に圧倒されます。
「東堂(とうどう)=前住職」さんによるユーモアたっぷりの説明に、納得することしきりでした。
一茶と蛙合戦の池を見ました。
「やせ蛙まけるな一茶これにあり」堂裏の福島正則公」の霊廟にもお参りしました。
きつい石段に登ると、銀杏の実が落ちて石畳を敷き詰めていました。
次は、「北斎館」です。
「祭屋台天井画」、「北斎の肉筆画・版画等」を見ながら、「狂」とも言える、北斎の巨人ぶりを実感しました。
晩年になっても、毎日、手習いを続けたこと、植物や動物の精緻なデッサン・書き込みには、感動すると共に頭が下がる思いがしました。
「高井鴻山」記念館葛飾北斎のスポンサーとされる人物です。
多くの文人墨客を招き、小布施を文化の香り高い地に育み、飢饉には窮民を救い、維新では教育立県を強調し、東京や長野に私塾を開いて教育活動に専念した…。と、解説があります。

「翛然楼(ゆうぜんろう)」にも、入ってみました
書斎兼サロンです。
画像は、愛用の火鉢です。
佐久間象山などの幕末の志士や文人が訪れて、ここで語りあった。
小布施は、「栗の町」でもあり、いたるところに栗の木が見られます。今の時期、栗が熟れ始めました。

町を歩いて行くと、面白い看板に出会いました。

このお店は、長野市在住の若い頃に、家族連れで何度か訪れました。
当時とは、店の場所と構えが随分変わりましたが、店前の栗の木の下で、栗の実を拾ったことを、懐かしく思い出します。
一茶も「栗の句」を詠みました。「拾れぬ栗の見事よ大きさよ」 (一茶)
幕府の直轄領である小布施の栗は、大切な献上の品です。その前に、農民が拾うわけにはいきません。悲しい現実があるのです。
こんな微笑ましい句も、あります。
「草原や子にひろはする一つ栗」 (一茶)

名物、「栗おこわ」をお土産に買いました。
小布施を訪れた証拠の品です。
報告と、当時を懐かしく思い浮かべながら、噛みしめました。
今回の研修地の須坂と小布施とは、互いに対照的な佇まいの町です。
生まれ故郷でもあり、どちらもまた訪れてみたい魅力のある町です。