「カタクリ(片栗)」の芽生え、開花。

「黄花の片栗」の発芽。(28.3.28)

今朝も春霞、アメダス最低気温は1.4度(0:40)、プラスの気温です。
春めいた感じですが、寒気の流入で大気が不安定、「雷注意報」も…。
庭先に、カタクリ(片栗)」が盛んに芽生えます。
20日に初めての発芽以来、地表の凍結がすっかり無くなって、柔らかくなった証拠です。

5本ほどの芽生えのうち、20日に発芽したものは1枚葉でした。
今までの経験から、1枚葉では花茎が上がらず、花が見られません。
爪楊枝で指している、今朝、確認した発芽は、2枚葉の可能性があります。
他の発芽に比べて、太めでぷっくりしているから…。
明日の朝には、1枚葉か2枚葉かどうか、はっきりします。
さて、どっちでしょう?この期待感が、観察の楽しさなのです。
午後には荒れ模様という、今日の天気予報です。
午前中から、「ひろば・賢治ガーデン」の草木の枯れ枝処理、除草などの手入れに出かけました。
ぐんと春めいて、芽や花が観られます。
アセビ(馬酔木)」「原種プリムラ」「プルモナリヤ」の花。
一面に「フユシラズ(冬知らず)」が、明るいオレンジの花。
野草の「ホトケノザ」、「ヒメオドリコソウ」など。
何と、賢治ガーデンにも、カタクリ(片栗)」が芽生え、春を告げていました。

この芽生えは、ぷっくりタイプ、2枚葉です。
よく観ると、2枚の葉が、わずかにずれていることが分かりますね。
このずれこそが、「花茎・蕾」を二重に厚く包むための仕掛け・絡繰りと考えられます。
花茎がもうじき上がるはず…。その様子を、しっかり観察していきましょう。
2枚の葉にしっかりと包まれた状態で、地面の土を突き抜けてくるのです。
積もった雪を突き抜ける場合もあるから、雪国では、「雪割草(ゆきわりそう)」の名で、親しんで呼ぶことだってあるそうです。
お隣に、「花茎・蕾」を上げた「カタクリ(片栗)」の株が観られました。

2枚の葉の大きさが違いますね、2枚の葉のずれが、このように変わるのです。
(上の写真の葉の状態とは、左右逆になっています)
内側の小さい葉が「花茎・蕾」を包み、その全体を、二重に外側の大きい葉が、厚く包んでいたというわけです。
左右の葉の大きさの違いは、開花してからも、そのままで変わりません。
運良くその証拠が、別の植栽場所で観られました。
「賢治ガーデン」で、カタクリ(片栗)」の開花、第1号です。
2枚の葉の大きさが、やっぱり違ったままですね。

「スプリングエフェメラル」は、訳せば「春の儚い物」…。
代表的選手の「カタクリ(片栗)」ですが、早くも強かな一面を見せてくれました。
これから先、どんな生き様を観せてくれるでしょうか。
観察とともに、賢治作品はじめ、「片栗・かたくり」と人の暮らし・文化面にも、目を向けていきます。
先日、NHKテレビ・「新、日本風土記(東北)」で、賢治童話「若い木霊」が放映されました。




これから、花や、葉、実、種子…様子の観察も楽しみです。
4月下旬には、佐久穂町の「かたくりの里」へ、自然探索の計画…。
今年は春が早いので、中旬の方がいいかな。
アリ(蟻)による繁殖が、観られたらいいなー。
「賢治を読む会」の会員がビデオ撮影した「アリの働き」・DVD、改めて視聴しよう。
アメダス、最高気温は14.3度(13:00)、「雷注意報」は外れて、霧雨が舞った程度でした。