Fm放送で、「お正月を飾る草木」を話しました。

「南瓜」。(28.12.22)

早朝に出たばかりのお月さま・「霜月二十四日」を観るために、2時過ぎに起きて外に出ました。
天気下り坂の予報で心配でしたが空は晴れて、お月さまは、東の空に意外なほど高く出ていました。(2:24)
「あすの暦」で、月の出時刻は0:14(長野)となっています。


さて、このお月さまは、二十四日の月か?それとも二十三日の月?
「月待ち」の観点からすれば、昨夜(二十三日)遅くから起きたまま月の出を待っていたとしたら、「二十三夜待」のお月さまではないだろうか…?
専門家に、教えていただきたいと思っています。
昨日の「佐久の季節便り」に、志賀勝:『月と季節の暦』から「二十三夜待」を引用しましたので、よろしかったら見てください。
この後、4時台にも観望できましたが、朝には雲のために隠れてしまいました。
アメダス、最低気温は氷点下1.7度(5:30)、日中は気温が上がる予報です。
朝食に、昨夜のいとこ煮が並びました。

これも冬至の食べ物で、「南瓜」と「小豆」とが、似た物のいとこ同士だというのです。
庭先に出ると曇り空の中、ナンテン南天)」の赤い実が鮮やかです。

「難を転ずる…」の語呂合わせから、縁起の良い植物として、注連飾りなどにも添えられます。
この実は美味しくないのでしょうか、野鳥たちは見向きもしません。
ほかの赤い実、「ウメモドキ」「コトネアスター」は、とっくになくなってしまいました。
12月のFm放送日、お正月を飾る、縁起のよい草木
ユズリハ」、「ウラジロ」、「ダイダイ」…。
(1)季語「注連飾る」仲冬 
注連飾りのつくり方や飾り方は、地方によって様々ですが、共通するのは、
新藁を左綯いでつくった縄に幣や稲穂、ウラジロ、ダイダイなどの縁起物を添える。
晦日に飾り付けをする「一夜飾り」を忌む。(子どもの頃、父親が教えてくれた)
ユズリハ(楪):トウダイグサ科ユズリハ科の図鑑もある)常緑高木。
西日本の山地の林中に自生する。観賞用に、庭木や生け垣としても利用する。
葉は革質の長楕円形で、葉柄の部分が紅色をしている。(エゾユズリハなどと区別)
ユズリハは、春の新しい葉が展開するまで昨年の葉が残り、新葉の成長を見届けてから旧葉が落ちる。
長野県には、下伊那郡高森町下市田に標本あり。(『長野県植物誌』より)

CD曲:「宮沢賢治の世界・星めぐりの歌」(佐藤真美)
(2)ウラジロ(裏白):ウラジロ科の常緑のシダ。
東北地方を北限として、崖や明るい林下などに多く茂る。
茶色の葉柄をもち、休止芽を囲んで左右に開く。葉の裏には蠟がたまり、シダには珍しく白くなる。
対をなす葉から諸向(もろむき)の名もあり、白さと諸向から、共に白髪になるまでと、縁起を担ぐ。
長野県内には、下伊那郡天龍村小河内に標本。(『長野県植物誌』)
ウラジロ(裏白)」は、歳末になるとホームセンターに並びます

(3)ダイダイ(橙):ミカン科の常緑高木
果実は冬に黄熟するが、翌年の夏に再び緑色に戻るので、「回青橙」の名がある。
一樹に新旧の実がなるのが「代々」とされて、一家の繁栄を思わせ、正月飾りに欠かせない。
(4)『枕草子』:ユズリハのいみじうふさやかにつやめき…」
河井酔茗:「ゆずり葉」。(小5国語教科書)(全7段中2段)
子供たちよ、これは譲り葉の木です。
 この譲り葉は新しい葉が出来ると入り代わってふるい葉が落ちてしまふのです。
 世のお父さん、お母さんたちは、何一つ持ってゆかない。
 みんなお前たちに譲ってゆくために いのちあるもの、よいもの、美しいものを、一生懸命に造ってゐます。
『歳時記・初詣』に、本格的な「竈飾り」(京都市西陣が載っていました。

(5)俳句に詠まれた。「楪」や「歯朶」…。
楪をもう二三枚欲しきかな {中田みずほ)
餅の粉楪につき芽出度けれ (高浜虚子
歯朶の塵こぼれて畳美しき (大峰あきら)
うらじろの反りてかすかに山の声 (高崎武義)
穂俵の縺れをほぐし飾りけり (小林狸月)
(海藻:ホンダワラ
夕方から、小雨がそぼ降り、夜になって本降りになりました。
アメダス、最高気温は13.7度(13:50)でした。