旧、「七草」、Fm放送:「ミカン科の植物」。

ミカン類が最盛期に…。

ここ連日、朝はどんより曇って、春の気配が…。
今朝も、ガスヒーターの温度表示が3度…。
アメダス、最低気温は氷点下7.5度(3:03)、日中は昨日より高くなりそう…。
今日、正月七日は、旧・「人日・七草」の日です。
お願いしないのに、朝食はありがたい「お粥」
「ホウレンソウ(法蓮草)」も入った「七草粥を、感謝しながらいただきました。

デザートは、「土佐文旦」「ポンカン」をいただきました。

近年、流通しているミカン類は多種多様…、驚きです。
スーパーのチラシや、ダイレクトメールを見ても、区別ができないほどです。
今日は2月のFm放送日、「身近に見られる、ミカン科植物」を話します。
「旧、人日・七草」をはじめ、二十四節気・七十二候、「雨水」、「土脈潤起」(とみゃくうるおいおこる)から話しました。
6世紀中国の『荊楚歳時記』に、「正月七日俗ニ七種ノ菜ヲ以テ羹トナシ之ヲ食スル人ハ万病ナシ」とあります。
(1)香りと味が魅力の「蜜柑(みかん)」の仲間
子どもの頃には、正月用の「冬みかん」と、晩生の「夏みかん」だけ…。
近年、選抜・品種改良による開発がめざましく、流通ブランド名も入り混じり、区別も困難です。
伊予柑、ポンカン、清見デコポン・不知火、甘平、はっさく、土佐文旦、橙、甘夏…。
興味深いのは、デコポンはブランド名で、不知火は、交配・開発された品種名、植物的には同一だが、流通面では使い分けているということです。
食用の果物は、「柑橘類」、「蜜柑」「オレンジ」などと、総称されます。
温州みかん日本のミカンの代表的品種。
江戸中期に中国から渡来した柑橘類から、偶発実生出できたもので、鹿児島県原産。北アメリカ、スペインでも栽培され、ちゅうごくに里帰りして「日本柑」。英語では、「サツマ(薩摩)マンダリン」。
◯ポンカン:ポンはインド西部の都市プネの別称プーナによる。日本では、鹿児島県で生産。皮は厚目だが手でむける。果肉は柔軟で、香気が高く甘い。
◯キンズ(金豆):キンカンの一種。木、葉、果実ともに小さく、果肉の袋は種子で満たされ、食用には不向きで盆栽として観賞用に。


CD曲:「みかんの花咲く丘」(川田正子
(2)落葉高木・「キハダ(黄蘗・黄肌)
山地に自生し、高さ15mほどになる。葉は、奇数羽状複葉、木の皮をはぐと黄色であることからこの名がある。夏に、枝の先端に円錐花序を生じ、多数の黄緑色の小花を着ける。材は緻密で光沢があり、家具材や工芸材としても価値が高い。
『長野県植物誌』に、分布は全県、低山帯の山腹下部。「望月少年自然の家」周辺の林にも見られます。妻の実家(小諸市御影)の庭にもあり、30年ほど前、薬用樹・教材として、佐久薬剤師会が提供してくれたうちの1本です。
『樹木考 君は何者?』より



(3)生薬:「黄蘗」は、胃腸薬「百草」の原材料
『佐久の薬草』に、別名・俗名 オオバク キワダ
◯薬効:健胃、下痢止め、消炎作用
◯薬用部:樹皮の外皮を除いた内皮 鮮やかな黄色であることから「黄肌」とも…。
◯成分と利用法:主成分はベルベリンといい、アルカロイドの一種で、抗菌作用、血圧降下作用、解熱作用、胆汁分泌作用など。
古くから民間や漢方で使われている要薬である、〜主として家庭薬の原料となり、信州の「百草」、吉野の「陀羅尼助」、山陰の「練熊」などが有名。〜そのほか、口内炎に煎汁でうがいをしたり、同量の小麦粉に酢を加え、練ったものを打ち身や神経痛に塗布するなどの用途が広い。
(4)実生・樹木の葉で、「アゲハチョウ」を飼育

アゲハチョウ(ゆず虫)の幼虫は、ミカン科の樹木の葉を食べて育ちます。
果実が生ることを期待するほかに、観葉や飼育を、家族皆で楽しんでみませんか。
夕方になって、寒くなってきました。
アメダス、最高気温は6.1度(13:56)でした。