早朝、寝床で雨音を聞きました。
天気予報は、「前線が南下して、寒気が流入…、」、しばらく季節が逆戻りするようです。
アメダス、最低気温は2.0度(7;30) 、日中、気温は上がらない予報です。
3月のFm放送は、「岩村田城址の植物」シリーズで、「鋭い棘が特徴のサイカチ(皀莢)」です。
近年は、あまり見かけない樹木ですが、城跡の周囲に数本の大木が残っています。
「なぜ、城跡に残っているのか、城との関係がありそう…、」興味深い樹木です。
(1)幹や枝に棘のある、マメ科落葉高木
山野や川原に生え、枝や幹には、枝の変形した分岐している棘が多い。
花が終わると、長さ30cmほどの、平たい豆果を生じ、歪んで真っ直ぐではない。
(左端は、カラタチ(枳殻)の棘です)
「サイカチ」の語源は、西海子(さいかいし)、皀角子(そうかくし)の転訛したもので、「サイカシ」とも呼ばれる。別名:「カワラフジノキ(川原藤の木)」
『岩村田の今昔』(岩崎長思)に、江戸時代初期の用材について、興味深い記事がありました。
十二、「此辺サイカシノ木多し、戦国に用り事ありや、此木益うすしとて近年すくなし」。
これを見て、はたと頭に浮かんだことは、お城に近づく、外敵防御のためではないか…?(そのような記述はないが…)
当時は、城の周囲にもっとたくさんあったかもしれない…。
(大昔の様子を想像する、歴史ロマン)
CD曲:「早春賦」ポーチェ・アンジェリカ 作詞:吉丸一昌 作曲:中田 章
(3)賢治童話「さいかち淵」 『風と光の散歩道ー宮沢賢治の植物を訪ねてー』(細川律子)
花巻市・豊沢川付近にある、背の高い石碑・碑文
「ぼくらは、蝉が雨のやうに鳴いてゐるいつもの松林を通って、それから、祭のときの瓦斯のやうな匂のむっとする、ねむの河原を急いで抜けて、いつものさいかち淵に行った」
一九四〇(昭和十五)年の映画『風の又三郎』のロケは、このさいかち淵で行われた。
私も、10年ほど前、賢治学会セミナー・ツアーで現地を訪れました。サイカチの大木はすでに、護岸工事で撤去されていました。「映画」には確かにサイカチの大木が写っていたと記憶しています。
見学の際、現地の方が「実生苗」をお土産にくださいました。
今も育ち、だいぶ大きくなりました。
(4)「山のせっけん} 上記、細川律子さんの文
大きなたらいに、お湯を張り、さいかちの莢を入れて、かき回すと、不思議や不思議、シャボンの泡が浮かんでくるのである。私はこの現象がおもしろくて、家族みんなの洗濯をしたり、髪の毛を洗ったり…。(以下略)
◯莢はサポニンを含み、石鹸の代用 ◯種子は、煎じて去痰、腫れの解毒
◯柔らかい若葉は、食用 ◯材は、建築、器具製作 ◯豆は、おはじき・玩具
(5)サイカチの木に集まる「カブトムシ」 「サイカシムシ」と呼ばれるわけは?
上の城の崖下、ヒカリゴケの近く、常木用水・道路わきに2本の大木があります。
近くの住民・前区長の秋山さんのお話では、時期になるとカブトムシやクワガタムシなどの虫がたくさん集まるそうです。知っている子どもは、目当てにしているとか…。
『ウィキペディア』・「昆虫との関係」に、〜この樹液はクヌギやコナラの樹液と同様に、樹液食の好適な餌となり、虫が集まる。〜そのため、カブトムシを「サイカシムシ」と呼ぶ地域もある。(埼玉県、千葉県、八王子、秋田県…)
〜サイカチの樹液を作り出している昆虫はまだ十分研究されていない。
午後は風が冷たく、気温が上がりませんでした。
アメダス、日中の最高気温は8.6度(15時)、一日の最高気温は未明の11.5度(1:53)でした。
朝の雨量は、1.5ミリ(8時)でした。