どんより曇って蒸し暑い朝、「熱帯低気圧」が迫り、お天気は下り坂に…。
アメダス、最低気温は17.0度(4:01)、大気の状態が不安定な一日…の予報です。
裏道わきの花壇に、「ヒマワリ(向日葵)」の花・第1号が開きました。
観ると、風変わりな頭花で、中心に「舌状花」がちらほら…。
普通、「舌状花」は、頭花の周囲にだけにあるはずなんですが…。
なぜ、こんな花が咲くのでしょうか?
表に回ってみると、「カスミソウ(霞草)」が咲いて、「デルフィニウム」の青い花を引き立てていました。
主役を、脇役が盛り立てている…ということですね。
6月のFm放送日、タイトルは、かいこ(蚕)の飼料・「クワ(桑)」
(1)クワ科クワ属の落葉高木・低木の総称
「くわ」の名の由来は、蚕が「食う葉」が転じたとも、「蚕葉(こは)」とも…。
養蚕業が盛んな時代」桑畑の名残が、畑の境界、垣根などで残っている。
岩村田城の跡地も長い間、桑畑だったために「桑の木」が大木に育っている。
上の城前区長、小川さんの畑の隅に、古木が残っている。
娘さんが、保育園で園児たちと蚕を飼い、できた繭に絵を描いたりして楽しんでいる。
(2)クワ(桑)の種・品種と、様々が用途
日本には数種のクワがあり、栽培されるクワの品種は100種を超える。
(鼻顔神社には、優良品種の葉を描いた額が奉納されている)
日本の山野に自生する「ヤマグワ」、葉が小さくうすいため、養蚕には向かない。
養蚕用に、中国からもたらされた「マグワ」。
材は、緻密で、床柱や家具、楽器などに用いられる。
果実・「桑の実」は食用になる。
CD曲」「赤とんぼ」歌:ダーク・ダックス 作詞:三木露風 作曲:山田耕筰
抒情歌「赤とんぼ」は、好きな歌アンケートでも、第1位にランクされる。
「山の畑の 桑の実を 小籠に摘んだは まぼろしか…」
(3)「めど」の地方名で親しまれた「桑の実」
7〜8月、甘い紫黒色の実が完熟すると、昔の子どもは目敏く見つけ、頬張る。
食べた証拠に唇が真っ青に…、親たちに隠せません。
慌てて、赤い未熟な実を食べた理、先客のカメムシを食べたり…苦い思い出が…。
群馬県、栃木県、神奈川県では、「どどめ」。新潟県では「くわえちご」。
地方名があるということは、暮らしに入り込んでいた証拠。
以前、知人から送って頂いた詩集『はらっぱ』に、タイトル「桑の里」があり、「桑の実」が詠まれていました。
「桑の実」に関する一節を、引用します。
あかむらさきの
桑の実四つ
お食べよとどこかで 声がする
プチュプチュ風に 実もゆれて
口べに染めて 遊びます
◯果実加工用種・マルベリー
現在は、生食のほか、ジャムや果実酒などの材料となる。
数年前、臼田の小満祭・植木市で買った苗木が、大粒の実を生らせた。
◯四季成りマルベリー・シャルロットリュス
ラベルの裏面解説には、霜が降るまで成り続ける。
低木タイプで庭植えでも場所を取りません。
桑の実は強い抗酸化作用を持つポリフェノールやビタミン、その他栄養たっぷりの健康果実で、また桑の葉にもカルシウムや鉄分など多くの栄養が含まれます。
簡単な天日干しで健康茶をつくりましょう。
(4)賢治作品の「ハームキャ町のコワック大学校」とは?
岩手の葉酸は、政府の殖産計画の一として、明治五年に導入され、以後多くの農家に広まる。賢治作品のなかにも多く登場しますが、これは花巻農学校の前身が養蚕講習所で、町民たちが「くわっこ大学校」と呼んだものをもじった…。
(方言・地方名で「桑」のことを、「クワッコ」と呼んでいた)
(5)季語・「桑の実」、「桑苺」 夏六月
桑の実の落ちてにじみぬ石の上 (佐藤漾人)
桑の実や父を従え村娘 (高浜虚子)
黒く又赤し桑の実なつかしき (高野素十)
桑の実や擦り傷絶えぬ膝小僧(上田五千石)
◎ 身の周りで、「桑の木」・「桑の実」をさがしてみましょう。
帰宅後、雨が降りそうもないので、「仮設グランドわき花壇」の除草を進めました。
アメダス、最高気温は27.1度(12:22)、「夏日」の蒸し暑い一日でした。
夜になって、熱帯低気圧は「台風3号」にかわりました。