「佐久の季節便り」、『月と季節の暦』制作者・志賀勝先生のお別れ会。

5時半のアラームで、目覚めました。

昨夜・「十月十九日」のお月さまを観たいためです。

塀のトタン屋根には、強い霜が降りています。

月明かりで、地面には影が写り、期待通りに西空高くお月さまが…。(5:39)

兎さんは逆立ちして、片耳は見えません。

肉眼では、右下部分が黒く欠けて見えます。

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現行日付は、昨日と今日にまたがっていますが、同じ十九日のお月さまと考えます。

昨夜に観た、十九日のお月さまです。

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志賀勝先生は『月と季節の暦』を長く制作を続けられました。

11月16日(土)の廿(はつか)のお月様は、今夜遅くに出る、別のお月様なのです。

混乱や間違いをなくすために、志賀先生は、翌日にまたがる場合には、「翌」の文字を付けて注意を促しています。

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志賀先生は、惜しくも亡くなられ、本日、東京で「お別れ会」があり、佐久<月>の会から4人で参加しました。

会のはじめに、金時鐘(きむしじょん)さんからの、「夜空を仰いで」が紹介されました。

 現代がとうに忘れてしまったアジア的節気の感情を、月の満ち引きを改めて見直した貴方は、月が織りなしてきた人々の哀楽にまで思いを及ぼしました。世界の先進国は目下月の探査に熱を上げていますが、いくらさぐったところで、月に思いを掛けてきた人々の心情の堆積は計れないでしょう。

 志賀勝さん、貴方はいまお月さんのどのあたりに行き着きましたか。夜空を仰いで手を合わせています。どうぞ安らいでください。2019年10月12日 金 時鐘

 

佐久市望月(もちづき)は、地名は満月そのもの、佐久地方には、月ゆかりの歴史や遺物が数多く在ることから、志賀先生は、佐久<月>の会の起ち上げを、強く勧められました。

そして、2018年2月16日、めでたく誕生し、皆様の仲間入りが出来ました。

講演会、観望会、いただいた資料などで、志賀先生には、たくさん教えられました。

例えば、「月待(つきまち)」こそが大切で、「お月見」とは別次元の考え方です。

「旧暦」による歳時の大切さについても、強調されました。

おかげさまで、お月様や旧暦に親しむことができるようになりました。

佐久地方に相応しい「七十二候」にも挑戦、励んで参りたいと気持ちを新たにしました。

志賀勝先生、長い間、ありがとうございました。

80余名の参会者の中には、以前にお会いした方々もあり、懐かしく話が盛り上がりました。

10年ほど前、西伊豆のペンションの会でご一緒した女性が、「二十八日のお月さま」を観て詠んだ歌を、お菓子の包み紙の裏に認めてくださいました。

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東(ひんがし)の低きに一片黄金(きん)の月 

 スクナビコナの小舟にも似て

情景が目に浮かぶようです。

 

今朝は、雲ひとつ無い日本晴れ、強い霜が降りて、厳しい冷え込みでした。

アメダス、最低気温は氷点下1.9度(4:33)

日中、東京は小春日和、北陸新幹線、東京駅から京浜東北線で有楽町駅へ…。

今日は偶然にも、山手線が工事運休の時間帯、その分、激しい混雑でした。

会場の東銀座まで歩いて、都会を楽しみ、帰路は別ルートで東京駅まで、歩きました。

途中、アイヌ文化交流センター」に立ち寄り、認識を新たにしました。

八重洲口で、お弁当を買ってお土産に…。

北陸新幹線はくたか」は、座れない人が出るほどの混雑でした。

アメダス、最高気温は14.8度(14:30)でした。