「月暦」正月二十日。朝は放射冷却で冷え込み、日中は春めきました。

yatsugatake2005-02-28

早いもので、今日で二月は終わりです。「二月は逃げる。」とはよく言ったものです。
西の空には、昨夜のお月様が白く輝いていました。
冷えたものの風もなく穏やかで、春霞がかかっているようです。
春の日に誘われて外に出て見ると、陽だまりは土もほかほかになっていました。春はそこまできています。
庭木を見ると、ぷっくりと芽が膨らんできています。ユキヤナギ、ヒュウガミズキ、そして
マンサクの蕾がほころび始めて、黄色の花びらがちょっと覗いていました。寒さ厳しい佐久の地でも、3月早々には開花するようです。「先ず咲く」が名前の由来とか?
ロウバイの花芽はどうかと、急ぎ近づいて見ると、直径8㎜ほどに膨らんだ花芽は一皮剥けて黄色い花びらが見えました。こちらも3月早々には開花するようです。
10時少し前、満天の星空でした。
南の空高く双子座と土星が、3兄弟のように仲良く寄り添っていました。冬の大三角も実に立派でした。
東の空には木星が輝いています。木星に遅れて、お月様が姿を見せてくれるはずです。
待つことしばし、10時20分も過ぎてようやく空が明らんできました。
露払い役の木星から遅れること「グー」一つ半。隣家の屋根から、ひしゃげた形のお月様がうす雲を透かして現れてきました。宮澤賢治の表現をお借りすれば、形はひしゃげていました。そして、どこか異様な、馴染みでない様子をしたお月様でした。
滝平二郎の童話『モチモチの木』、豆太の「霜月二十日」のお月様から、ちょうどふた月たったことになります。