晴れたり曇ったり、不安定な空模様でした。

yatsugatake2006-03-26

今朝の二十七日のお月様を期待して早起きしましたが、残念曇り空でした。
ホテル11階、部屋の窓を開けると、朝の冷たい空気が流れ込み、台川のせせらぎが耳に心地よく聞こえました。
そして、うす白く花巻市街が、昔の電車道に沿って遠く望めます。
これが、旅情と言うものでしょうか。
この地こそ、宮沢賢治が生徒たちを引率して行った地質の臨地学習の場、そしてその作品、「台川」の舞台なのです。作品によって一層有名になった「釜淵の滝」、いつか訪れたいと願っていたことが今回のセミナー参加によって実現しました。
想像以上のすばらしい見事な滝でした。滝を真横に眺めながら滝壺の方に降りて行くと、句を記した木柱があります。「釜淵の滝より白し秋の蝶」高浜虚子の句でした。
突然、すぐ近くで小鳥が、水音をかき消すように鳴きました。鳴き声ですぐ分かりました。ミソサザイです。目を凝らすと、やっぱり茶色の小さな鳥が精一杯鳴いて、飛び去りました。
「釜淵の滝より澄みて小鳥鳴く」(虚子さんお許しを)。
おかげで、釜淵の滝の印象が鮮明なものになりました。
熱気の溢れた会は、1時少し前まで延びました。互いに再会を約して、閉会となりました。
午後は、千葉県の友人と花巻の町を散策しました。
空はどんよりと曇り、急に強い風が吹いて、雨がぱらぱらと降りました。「風の又三郎」かな?と、ファンタジックな気分になりました。
「林風舎(りんぷうしゃ)」で、宮沢賢治関係の本、『百年で星になった賢治さん』、『岩手県ポラン町字七つ森へ』を買い、おいしい紅茶をいただきました。
すると偶然に、お店の社長さんとお会いしお話することができました。実は、宮沢清六さんのお孫さんなのです。願ってもない本当に幸運な出来事でした。