残雪の、霊峰「月山」。車窓に、ブナの新緑が輝く。

二日目も好天気、念願の山寺・立石寺を詣でました。
そそり立つ崖は、若葉に覆われて絶景でした。五大堂上からの眺望は、実に絶景でした。仙山線山寺駅も小さく見えます。
まず、わが佐久市の閼伽流山(あかるさん)の風景によく似ていてびっくりしました。
宝珠山立石寺は、慈覚大師円仁によって、比叡山延暦寺の別院として開基されました。
松尾芭蕉が「奥の細道」で立ち寄り、有名な句、「閑さや、岩にしみ入る 蝉の声」がここで詠まれました。
奥の院まで、気持ちのよい風をほほに感じながら石段を一歩一歩、登りました。
「せみ塚」では、芭蕉を偲びました。「〜土石老て苔滑に、〜佳景寂寞として心すみ行のみおぼゆ」
小鳥が囀り、なんと蝉の鳴き声が耳に入りました。俗に「春ゼミ」と呼ぶ種だそうです。訪れた日は、新暦の7月13日の夕方だそうです。古来から、芭蕉が蝉の鳴き声を実際に聞いたかどうか議論があったそうです。それはともかくとして、閑けさの中で、心澄み行く心地がしました。
その後は、月山自動車道から庄内平野へ下りました。谷筋にはまだ雪が残りブナが芽吹いたばかりでした。途中、残雪の「月山」が神々しく輝いて見えました。
鳥海山も、遠望できました。