旧暦「月暦」弥生、十一日。春、爛漫の一日でした。

yatsugatake2005-04-19

ソメイヨシノは、一気に五分〜八分咲きになりました。やっぱり昨日のにわか雨は、花にとっては恵みの雨でした。花びらが縮んでいるようで心配でしたが、今日見ると、しっかりと伸びていて安心しました。あとは花が長持ちしてもらうよう、暑くなり過ぎないでほしいところです。明日は、雨降りの予報です。お手柔らかに願います。
さて、毎年恒例の「曽原、カタクリの里」自然探索会に出かけました。
車を降りた登り口駐車場では、ソメイヨシノはまだ蕾、昨年は見頃だったのに…。
山道の植物の芽生えも、例年よりは遅いようです。山吹も、咲く気配がありません。
カタクリ群生地が近づきました。胸が高鳴ります。お目当てのカタクリは?
歩く道すがら目を凝らすと、ありました。可憐な姿を見せてくれました。
昨年は鹿の食害にあったとか、今年はいい状態です。今まで、一番です。
蕾あり、開き始めた花、反り返った花、芯に実を覗かせてもの、…それぞれが、人の年齢を思わせます。一同、話題にしては苦笑いしました。
カタクリユリ科植物です。花弁が6枚、それも内花被3枚・外花被3枚。雄しべの本数や形など、花の構造、仕組みまでじっくりと観察して、大満足でした。
葉の斑点についても、若い葉と古い葉との色具合の違いまで確認しました。
アズマイチゲは、往きには閉じていましたが、帰りには見事に花を開いていました。
コブシ、タチツボスミレ、キジムシロ、ミヤマウグイスカグラ…
春の花を満喫しました。
杉林の脇には、幼樹がびっしり生えていましたが、皆は、花粉症を気遣ってか急ぎ足で通り過ぎました。
町に下り部屋を借りて、昼食会。その前に、カタクリが登場する宮澤賢治の詩や童話について学びました。『注文の多い料理店』に載った「山男の四月」を読み合わせました。
今の季節に、ぴったりな楽しい作品でした。また、来年の探索会が楽しみです。
夜になって、空は薄雲がかかり、お月様は「おぼろ月」でした。
やっぱり、明日はお天気が変わりそうです。