旧暦、正月二十日。晴れても、寒風が吹きすさびました。

yatsugatake2006-02-17

昨夜遅くまで降り続いていた雨が上がりました。当然のように、浅間は白銀に輝いていました。
「十九夜の月」が夜のうちに見えなかったので、朝7時を回ったころ、西の空を探しました。画像のように、薄い朝焼け雲が棚引いているすき間に
「十九夜月」が白く浮かんで見えました。


十九夜の月については、昔から民間信仰として「十九夜さま・月待ち講」が行われ、「十九夜塔」が建立されてもいます。現在佐久の地でも、地区の女性たちの集まりとして、形を変えて行われている例を聞いたことがあります。(地域新聞の記事)
ネットにもいろいろ紹介されていますので、「十九夜さま」の一部を引用・紹介します。
如意輪観音」をまつっています。地域の若妻たちが、十九夜の日に安産を祈り、念仏をあげたことから「十九夜さま」。今では、およそ月1回集まって念仏をあげた後、みんなで楽しく飲んだり食べたりしています。昔とはずいぶん変わってきています。…。
二十、二十一、二十二、二十三、…二十六夜月と、月見や月待ち講が行われてきました。
このようなすばらしい民間信仰・風習が、現在はほとんど行われずに、石造物や文学作品などにその名残が伺えるだけです。残念に思います。
最近、出版されたばかりの本、志賀勝(月と季節の暦、制作者)著『月的生活』は、お月様に親しむために、示唆に富む内容が満載されています。ご一読をお勧めします。
一部引用・紹介します。p113「名のある月」、一葉の作品「暁月夜(アカツキヅクヨ)」のタイトルの意味は、明け方に有明の月が残る日ということです。一葉はこの作品の月を二十日の月と指示しています。この月は下弦前のまだふくらみを残した月で、夜中に出、朝方まで残ります。(以下略)
この作品を読んでみたい気になりました。
因みに、今夜二十日月の出時刻は21:15、明朝の月の入りは8:19です。お天気がいいようなので、両方とも見るつもりです。