気温が19.4度までしか上がりませんでした。

yatsugatake2006-10-04

秋の日に、「イチイ(一位)」の実が赤く映えています。子どもの頃は、この実が熟すのが楽しみで、実(仮種皮)をおやつ代わりによく口に運んだものです。方言で、「とが」と呼んでいました。
甘くとろっとした味がおいしく、忘れられません。種子は苦くて有毒であることも知っていました。いい齢をして、今でも口に入れないと気がすまないほど、懐かしいことです。
イチイの名は、この材を使って笏(しゃく)を作ったことから位階の一位に由来すると、言われています。
アララギ、オンコ(アイヌ語の別名があり、生活と密着していたことが分かります。
佐久市常和の白山神社に、市指定自然記念物「イチヰの樹」があります。高さ約13メートル、目通り幹囲6.1メートル、樹齢約1000年の巨木・御神木です。面白いことには、疣を小石でこすり幹の空洞に投げ込めば、疣が取れ、痛む虫歯をこすって投げ込めば、痛みが取れるとされました。「疣神様」「虫歯神様」と呼ばれ親しまれています。