佐久地方も、雪雲に覆われて…。

蕾のまま、寒さに耐える「ジンチョウゲ

気象情報は、「強い冬型気圧配置による大雪、最強の寒波が居座る…」と、警告しています。
浅間連峰は雪雲に覆われ、日照は無く底冷えがしています。
アメダス、最低気温は氷点下3.4度(7:10)、日中、気温は上がらない予報です。
軒下では、常緑樹の「ジンチョウゲ沈丁花)」は、蕾が膨らんだまま寒さにじっと耐えています。
寒中、センター試験」の季節になると、倉嶋厚:『花の季節ノート』に掲載されている「受験花」を思い出します。

受験花 文章の一部を引用します。
 ジンチョウゲのつぼみは一月の初めには、淡い冬の光を浴びて今にも開きそうなふくらみを見せますが、その姿ほどには早く開かず、二月下旬頃にある日突然、甘い香りが街々に漂い始めます。〜
 「図書館の前に沈丁咲くころは恋も受験も苦しかりにき」…これは東京・三田の慶應義塾の図書館わきの丘にある歌碑に刻まれている吉野秀雄の歌です。(以下略)
 長野市出身の気象学者、倉嶋厚さんには、長野市在住だったことから、親しみを感じています。
若い頃から、お天気キャスター、気象関係のエッセイなどをとおし、お天気、季節、暦などにより、暮らしの楽しさを味わってきました。
著作本も何冊か手元に置いて、折々に開いています。

倉嶋厚の 人生気象学 思い出の季節アルバム』から、この時期に関る、「雪道の諺」を引用・紹介します。
 一月九日から十二日にかけて強い冬型気圧配置が続き、関東平野は連日、青空の下で冷たい北風が吹き抜けた。そして北西部の山脈に居座っている雪雲も毎日見えて、長野県北部に豪雪が続いているのがよく分かった。
 それを見て私は「朝餉の道踏み、昼餉の道踏み、夕餉の道踏み」という信州の諺を思い出した。北信では豪雪時には毎日、村中総出で朝、昼、晩とカンジキをはいて雪を踏み、通路を確保してきたのである。〜
 信州の諺かどうか分からないが、雪道については、こんな諺もある。
 「雪道と魚の子汁は後ほどよい」…雪道は他人の歩いた後を通った方が楽だし、魚の子汁も後の方が美味しくなり、鍋底に沈んでいる卵もたくさんよそうことができる。
 「雪道のバカが先に立つ」…みすみす苦労するのが分かっているのに雪道の先頭を歩む人を言ったものであるが、一人だけ独善的に気負っている姿を「雪道のバカ」とひやかしたのかも知れないし、買って出て思わぬ苦労を背負い込んでしまった自分を、ふと自嘲したのかも知れない。〜
 炬燵にあたって外を見ると、薄日がさす中を白いものがチラチラと、舞っています。
 日が当たっているので、風花(かざはな)と呼びたいほどです。
 写真に撮れないないのが残念です。
 雨雲レーダー画像が、佐久地方にも筋状にかかっています。

見ると、佐渡ヶ島が真っ赤…、大降りなのでしょう。
空がすっかり曇ったので、縁側で日光浴中の鉢花を、慌てて取り込みました。
民放テレビでも、大雪情報を放送しました。

列島全体に今季最強の寒気流入、月曜日まで大雪が心配されます。

アメダス、最高気温は3.2度(11:40)、雪が舞い、底冷えがしました。
明日は、真冬日、一日中雪が舞う予報です。