最高気温が、0.5度。部屋に閉じこもりました。

小雪が舞う中の、お月さま。(24.12.10)

強い寒気流入冬型の気圧配置が強まっています。昨日から、日本海側では大雪、上越新幹線の運転中止、庄内空港で飛行機がオーバーラン、各地に影響が広がっています。長野市スケートリンクMウェーブで停電があり、競技が50分遅れ…。これも、送電のトラブルではないかと思われました。
昨夜の天気予報では、「今日は太平洋側にも積雪…。」と、告げられました。
画像、今朝、小雪が舞う中の「お月さま」(神無月・二十七日)です。
うす雲を透かして、ぼんやり見えました。撮影中、頬に冷たいものが当たって、小雪が舞っていることが分かりました。(5:48)
起きると、わずかな積雪が見られました。
今回は、冬型の雪です。
県北部の飯山地方は、積雪数十センチの大雪ですが、内陸・太平洋側の佐久地域は雪が舞った程度です。
アメダスも、降水量はノーカウントです。
7時半頃、近くの通学路を小学生たちが、元気に登校して行きます。浅間山は、すっぽり雪雲に覆われています。

庭先を見ると、「コトネアスター」がわずかに綿帽子を被っています。

外は晴れても、冬型の寒風が吹き荒んでいます。(7:59)

部屋に籠って、昨日、ラジオ放送を録音したテープに耳を傾けました。
「冬に味わう信州の文学風景」NHK松本支局で放送した、朗読会イベントの番組です。現役のアナウンサーや、地域の学習会員、地元高校生の放送班などが出演しました。
「雪女」から始まり、「千曲川のスケッチ」、「ダイヤモンドダスト」「刑務所の中の中学校」…、ゲストの青木裕子さんの「霧の子孫たち」までの熱演でした。
千曲川のスケッチは、島崎藤村が小諸での暮らしについて書いたもので、今朝のような佐久地域の雪を、ずばりうまく表現しています。
改めて読んでみたくなりました。妻が、押し入れから探し出してきました。昭和59年53刷の新潮文庫です。

その九 雪国のクリスマス 朗読された叙述の一部を引用します。
毎年十一月二十日前後には初雪を見る。ある朝私は小諸の住居(すまい)で眼が覚めると、思いがけない大雪が来ていた。塩のように細かい雪の降り積(つもる)のが、こういう土地の特色だ。あまりに周囲(あたり)の光景が白々としていた為か、私の眼にはいくらか青みを帯びて見える位だった。朝通いの人達が、下駄の歯につく雪になやみながら往来を辿るさまは、あたかも暗夜を行く人に異ならない。赤い毛布(ケット)で頭を包んだ草鞋穿きの小学生徒の群。街家の軒下にションボリと佇立む鶏。それから停車場のほとりに貨物を満載した車の上にまで雪の積ったさまなぞを見ると、降った、降った、とそう思う。私は懐古園の松に掛った雪が、時々崩れ落ちる度に、濛々とした白い烟(けむり)を揚げるのを見た。谷底にある竹の林が皆な草のように臥(ね)て了ったのをも見た。
岩村田通いの馬車がこの雪の中を出る。馬丁の吹き鳴らす喇叭の音が起る。薄い蓙(ござ)を掛けた馬の身(からだ)はビッショリと濡て、粗く乱れた鬣(たてがみ)からは雫が滴る。ザクザクと音のする雪の路を、馬車の輪が滑り始める。白く降り埋(うず)んだ道路の中には、人の往来(ゆきき)の跡だけ一筋赤く土の色になって、うねうねと印したさまが眺められる。家ごとに出て雪をかく人達の混雑したさまも、こういう土地でなければ見られない光景(ありさま)だ。
このラジオ放送・朗読番組に出会えたのは、先日、松本で観ていたテレビ画面で案内テロップを見たからです。
偶然とはいえ、ありがたいことでした。

アメダス最高気温は0.5度
佐久市は、辛うじて「真冬日」を逃れました。長野市軽井沢町では、真冬日になったとのことでした。
長野県中部には、「低温注意報」が出ました。夜になって、ぐんぐん冷え込んできました。