このお天気では、虫たちも地中に閉じこもって、じっとしていることでしょう。
アメダス、最低気温は1.0度(5:59)、プラスの気温で、ホッとしました。
草木たちの芽は、暦どおり、確実に動き始めています。
新聞を開くと、ある企業の広告が目に入りました。
ガラス瓶に挿した、ありふれた野草、「薺’(なずな)」と「仏座(ほとけのざ)」などです。
華やかな美しい花ばかりが、広告の価値ではないようです。
近頃、野草の素朴な美しさが、人々の心を捉えているのでしょう。
近寄って観れば、仏座の花は、こんなに可愛らしいんですよ。
マクロレンズで、接写撮影しても、楽しいです。
昨日付け読売新聞コラム・編集手帳 引用します。
『銀河鉄道の夜』に難しい植物の名を記す一節がある。<青い橄欖の森が…だんだんうしろの方へ行ってしまい>◆橄欖は中国の植物だが、姿形が似ていることから、オリーブを橄欖と誤訳した時代が長かった。このため宮沢賢治が銀河を走る汽車からの風景に
織り込んだのは、「青いオリーブの森」と解してよいらしい◆きのうの夕刊(東京版)記事にちょっと先走って、東北の海岸沿いに青々と広がるオリーブ畑を想像した。宮城県石巻市の復興事業でオリーブの栽培が成功間近だという。その名も「北限のオリーブ」(中略)◆石巻は賢治が初めて海を見て、詩を書いた土地でもある。(後略)
寒冷地にもかかわらすスクスク育って、初出荷が視野に入る…。
これは、朗報ですね。
ずっと以前、スペインを訪れて、電車の窓から見た、延々と続くオリーブ畑…。
その時の風景と感動を、彷彿させます。
先日、移動図書館車・「草笛号」で借りた本、倉本聰:『富良野風話・日本人として』
P78 一部を引用します。
細川護熙元総理、植物学者・宮脇昭氏の提唱になる「森の長城プロジェクト」というものが、今細々と東北で動き出している。
邪魔物とされている震災瓦礫を岩手から福島に至る300キロの海岸に、土と混ぜ込んで穴を掘って埋め、万里の長城のような防潮堤を築き、その上に森を作ってしまうという。斬新かつ壮大なプロジェクトである。
白砂青松というかつての日本の海岸林の概念を打ち破り、本来その土地に生育していた深根性、真根性の常緑樹を植樹して、その根を埋め込んだ瓦礫に巻きつかせ、津波にも抗し得る遠大な堤を築くという極めて画期的な計画である。既に大槌町や仙台近郊でその企てはスタートしている。こうした一見無鉄砲な企てこそ、今この国に最も望まれる雄大な企てだと僕は支持する。
ネックは様々に存在するらしい。その一つが、木材瓦礫は焼却しなければ埋めてはならないという数十年前に制定された産業廃棄物処理法だったりする。為に環境省は反対している。ケチな法律に縛られてはいけない。瓦礫のために復興のできぬ東北被災者の方々のために、ならば法律を改正すれば良い。
批評が創造を妨げてはいけない。理屈が行動の足をひっぱてはいけない。そんなことでは何も解決しない。 (2012年6月19日号)
「月と季節の暦」制作者・志賀勝先生は、『ー384話月尽くしー月曼荼羅』も著しています。
まえがき 本書は、月に関わるさまざまな逸話を集めたものです。〜月への入り口としてデータブックのうおうに利用していただきたいのが本書で、通読でもピックアップでも、ご自由に読んでいただければよいと思います。〜
3月2日 旧暦・正月十九日 「十九夜」
月やウサギは安産祈願の信仰の対象…十九夜講 如意輪観音の縁日
3月3日 旧暦・正月二十日 「李白の月」
李白は月にうっとりした。長江に舟を浮かべて酒をのみ、酔い、水に映った美しい月を取ろうとしておぼれ死んだという、捉月伝説、実際は病死
3月4日 旧暦・正月二十一日 「神としての月」
〜月読命などよりももっと古く、歴史以前の人びとが抱いていた神々しい月への賛歌…。
3月5日 旧暦・正月二十二日 「インドの美と月」
叙事詩『マハーバーラタ』に、月・月光の形容が見られる。顔は満月に似てうるわしい。「満月にもまごうお方」…。
今夜、二十二日のお月さまは、曇り空に隠れてしまいました。
アメダス、最高気温は13.1度(11:50)、午後から、小雨が降りました。