「佐久の季節便り」、「雨降り花」・「ホタルブクロ(蛍袋)」を、Fm放送…。

ラジオの気象予報士は、今朝も「佐久地方に濃霧注意報…。」

窓を開けると冷たい風が吹き込んで、すぐに閉めることになりました。

今朝も、「カッコウ(郭公)」が、「リギダ松」の茂みを根城に縄張り争いをしています。

アメダス、最低気温は17.9度(4:40)、今日も曇りがちの予報です。

早朝の「雨予報」…、少し遅れて9時頃から降り出しました。

連日のお湿りのおかげで、庭先の草木は元気よく伸びています。

「ヒマワリ(向日葵)」、「トモエソウ(巴草)」、「ワサビナ(山葵菜)」など…。

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「ヒマワリ(向日葵)」は、芯を止めて脇芽を伸ばし、花をたくさん咲かせるように仕立てます。

今日は、6月のFm放送で「岩村田城址」に残る植物シリーズ・「ホタルブクロ(蛍袋)を話します。

雨が小降りになったので、大土手の群生地の様子を観ると、咲き始めていてバッチリ好条件でした。

厳密に分類すると、「ヤマホタルブクロ(山蛍袋)」です。

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放送前、「ひろば」に立ち寄り、「リーフガーデン」エリヤに植栽されている「二重・ダブル形蛍袋」の写真を撮り、花の標本もいただきました。

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近寄って、二重(ふたえ)の様子を観ました。

見事な、「ホースインホース」ですね。

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先日、岩村田城址の「サツキ(皐月)」に花にも、このような二重・三重咲きのタイプがありました。

放送の冒頭で、今日は、旧暦五月五日、正真正銘の「端午の節句を話しました。

そして、軒先に「ショウブ’(菖蒲)」と「ヨモギ(蓬)」を挿し、厄除けにしたことも…。

(1)鐘(つりがね)形の花、「ホタルブクロ(蛍袋)」

キキョウ科の多年草で、日本各地の山野に普通に自生します。

繁殖力旺盛で、岩村田城址・大土手に群生しています。

夏、茎の頂に大きな鐘状の花を下向きに着けます。

雌しべや雄しべなど、雨を避ける巧妙な花のつくりです。

花屋さんで求めた、園芸品種です。

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◯「雨降り花」:梅雨の長雨の時季なので、そのように呼ばれました。

子どもの頃、花を摘んでくると、大人たちに「花を摘んだから、雨が降るよ…」と言われました。その意味が分かったのは、かなり大きくなってからでした。雨の時季だから、雨が降るのは当たり前で、無駄な行為を窘めたのでした。

◯「とっかんばな」:子どもが、袋状の花を叩いて破裂させて遊んだ。

CD曲「雨」(ポーチェ・アンジェリカ)

(2)名前の由来は、「蛍の袋」?それとも「提灯」?

この花の中に「蛍」が入って光を放つ様子を想像すると幻想的です。(白花なら可能か?)「蛍袋」とすることは、異論もあります。それが「提灯」を意味する「火垂袋」と解釈する説です。「ホタルブクロ」の方言に、「ちょうちんばな」、「とうろうばな」など、「提灯」やその類型が多いことから「火垂袋」説の優位が主張されています。『広辞苑』には、その様が提灯(火垂る)に似る。〜若芽は食用(山小菜)、花筒に蛍を入れるというのは俗説。

(3)「ホタルブクロ」と「ヤマホタルブクロ」

「ホタルブクロ」には変種である「ヤマホタルブクロ」があり、地域によってどちらかが分布しています。どちらかと言うと中部地方の内陸部には「ヤマホタルブクロ」が多く。海岸から平地では「ホタルブクロ」を見かけることが多いようですが。はっきりした規則性はありません。両種の明確な違いは、萼(がく)の切れ込んだ湾入部に、反り返る付属体があるかどうかです。ホタルブクロにはこれがありますが、ヤマホタルブクロにはありません。言葉での説明は難しいが、実物を観れば一目瞭然です。

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岩村田城址の物は、「ヤマホタルブクロ」

◎「ひろば・リーフガーデン」には、「二重・ダブル形ホタルブクロ」が咲いています。

 

アメダス、最高気温は27.7ど(13:57)、日中、蒸し暑くなりました。

雨量は、0.5ミリ(11時)でした。