吹く風は、熱風…。

萎んだ「ゲッカビジン」の花。(23.

今朝は、いつもより暑いです。(夕刊、佐久市6時の気温は22.8度)横浜の最低気温は、27.9度の猛烈な「熱帯夜」と言いますから、まだまだ幸せです。
近くでミンミンゼミが鳴いて、日中は暑くなる兆候です。内陸の前橋や甲府では38度の予報が…、そして、テレビの予報画面には、佐久市の最高気温は35度(+2度)と出ました。
画像、昨夜に咲いた「ゲッカビジン」の花も萎んでしまいました。
今日は、Fm放送で「サルスベリ(猿滑)」を話すので、花の様子を、近くの街路樹で実際に確かめました。


昨年に開通した、佐久市の「原東1号線」は、1キロメートルもの直線道路です。その両側の街路に、「サルスベリ」が植えられています。
花の少ないこの時期に、ピンク、赤、濃い赤、白と、色とりどりで見ごろを迎えています。
近くで観ると、1個1個の花のつくりがよく分かります。
複雑でユニークな花のつくりです。

(1)ミソハギ科、落葉高木。
   中国南部の原産。江戸時代初めに渡来した。
  ※平等院・池の底から花粉が…。
(2)いろいろな名前と、その由来。
  牧野の図鑑などでは、和名:サルスベリ
  (ヒャクジツコウ)とあります。
 ◯サルスベリ(猿滑):樹皮が薄く剥げやすい
  ので、幹がつるつるしている。
  ※ ナツツバキ、リョウブも同様に呼ばれる。
 ◯漢名、百日紅。紫薇。怕痒樹。
  花が次々に咲いて、花期が長いことを表す。
 ◯なまけの木:春の芽出しが遅く、秋には他の
  木より早く葉を落とす。(芥川竜之介
 ◯笑いの木・くすぐりの木。:中国では、人が
  この木を掻くと、枝や花房が揺れる。
  (子どもの遊び)怕痒樹。
(3)複雑で、ユニークな花のつくり。
  1個の花は、まるで線香花火のよう。
  花弁は6〜8枚、波形に縮れる。
  雄しべに2型あり、外側は花糸が長い。
  内側は多数集まり、黄色が濃い。
  食用花粉と受粉用花粉と考えられる。
(4)特徴をよく表した俳句。
  散れば咲き散れば咲きして百日紅(千代女)
  炎天の地上花あり百日紅 (高濱虚子)
(5)花が大きい「オオバナサルスベリ
  シンガポールで見た大きな花。
  「バナバ」と呼ばれる植物で、葉が「バナバ茶」
  の原料となる。

帰りに、佐久平駅近くのミレニアムパークで、「リョウブ(令法)」の木を見かけました。
やっぱり、幹はサルスベリのように、樹皮が剥げてつるつるでした。