Fm放送で、「ビワ(枇杷)」を話しました。

葉牡丹(

昨夜の雨は、やはり雪にはなりませんでした。雨量は、1ミリ(21〜22時)
濃霧注意報が出て、冷え込みはありません。
アメダス、最低気温は1度(4:00)と、プラスの気温でした。
日差しの温もりはまるで春のよう…、陽だまりの「ロウバイ(臘梅)」が馥郁とした香りを辺りに漂わせています。
暖冬とはいえ、信じられない陽気です。
妻が正月飾りにするというので、畑に育った「ハボタン(葉牡丹)」の大株を運び、庭に植えました。
軽トラを田んぼに乗り入れられたので、助かりました。

12月のFm放送・「草木は友だち」で、冬に花が咲く「ビワ(枇杷)」を話しました。
(1)バラ科の常緑高木の果樹
中国原産、四国や九州などの暖地には自生種もある。
果実は、果物の少ない初夏の味覚を満喫させる。
(2)「ビワ(枇杷)」の名、楽器の琵琶に似ているのは、葉か?実か?
牧野の図鑑では、〜枇杷は楽器の琵琶に似ているので付けたとされているが,葉形か果実の形のいずれに似るのかがはっきりしない。と、あります。
立体的であることからすれば、果実の形が似ている…。
参考のために、正倉院の「紫檀木画槽琵琶」の画像をご覧ください。

◯漢字の枇杷は中国由来、発音はぴぱ。(『花おりおり』)
アフリカのマダガスカルでの呼称はビワシ。なぜか日本語に似る。
栽培は漢の武帝に始まる。
◯学名:Eriobotrya(erion+botrys)japonica
軟毛で覆われた果実が房状になる…。
CD曲:「星の界(よ)」(島田祐子)
(3)品種は、西の茂木(もぎ)、東の田中。
〜現在の「茂木ビワ」は、天保・弘化の頃、長崎に入ってきた果実を食べた近くの茂木村出身の女性が、美味しかったので、種子を自宅の庭に持ち帰って播いたのが起源です。
寒さに弱いので、東日本での栽培は難しいです。
一方、千葉県に多い「田中ビワ」は、果実が大きく果肉はやや硬いが、寒さに強い品種です。
長崎・茂木地方から運ばれた種子が起源です。(植物学者・田中芳男)

(4)魏王曹操、「ビワどろぼう」の話
〜「このビワの木は邪魔だから伐ってしまおう」と、言った。
すると、ビワを盗んだ下男は、計略とも知らずに「このビワは素敵に美味しいから、伐るのは惜しうございます」と、言った。
王は、「盗んだにはお前だな…。」、下男は恐れ入ったということです。
(5)枇杷の実(夏六月)、花枇杷(冬十二月)
花言葉:温和、治癒、密かな告白
やはらかな紙につつまれ枇杷のあり (篠原梵)
枇杷の花見頃のなくて盛りなる (中村冨佐女)
冬の日の暮るゝは早し枇杷の花ただあはつけく眼にとまるかな (土田耕平)
→ 絵のモチーフにも (韮崎大村美術館・企画展)

(6)栄養に富む実、葉や種子には薬効
鎮咳(咳止め)、去痰、入浴料に。
カロテン、ビタミン類、リンゴ酸、クエン酸などを含み、夏風邪の症状緩和や疲労回復に。
近年、「びわの葉茶」の人気も。
◎近所で、「ビワ(枇杷)」の木を探し、観察してみましょう。
帰りに、ショッピングモールで「三年連用日記帳」を求めました。
「クリスマスケーキ」コーナーには、長い行列が…。
外に出ると、東の空にぽっかり霜月十四日」のお月さまが昇りました。
夜になって、雲で隠れてしまいましたが…。
アメダス、最高気温は11.4度(13:00)、春のような一日でした。