「佐久の季節便り」、「彼岸の入り」、草木が一気に動き始めて…。

浅間連峰」に「雪雲」が残り、久しぶりに雲ひとつない快晴です。

薄氷が張り、地面には霜柱が立っています。

早朝に出た、二月二十七日の細い月は、眩しくて見えません。

アメダス、最低気温は氷点下1.8(6:23)、洗濯・干物日和です。

「暑さ寒さも彼岸まで」の言葉通り、季節が移ろいます。

真っ青な空に、庭先の「角榛(つのはしばみ)」雌花尾花が、見えています。

雌花は、赤く、小さくて分かりにくいが、探してみてください。

春花壇の福寿草(ふくじゅそう)」が、葉をすっかり展開しています。

やはり、代表的な「スプリング・エフェメラル」の面目躍如ですね。

「片栗(かたくり)」にも、そろそろ芽生えてほしいです。

全国各地から、「桜(ソメイヨシノ)」の花便りが聞かれます。

例年より、早いようですが、高冷地の佐久地方はまだまだです。

例年より早い、4月半ば頃でしょう。

読売寸評<3.15夕刊> 引用します。

京の桜守、佐野藤右衛門さんが、かつて朝刊の「時代の証言者」で語っていた。「全国どこで見ても、みんな同じですのや。画一化した全国チェーンの店みたいなもんでっせ」◆話のお題はソメイヨシノ、ご承知のように交配種で、挿し木や接ぎ木により、全国にクローンが広がった。一本ごとに特徴がある古来の品種との比較から軽くみられがちな存在ではある◆それでも踊る心は隠せない。きのう東京でソメイヨシノの開花が確認された。1週間ほどで満開になるという◆その普及で<個から群へ、群から団へ>と花のありようが変わったとの嘆きを陶芸家河井寛次郎の随筆にみる。愛でられるのは確かに桜の集合体で各々の木や花ではない。だが…とコロナ禍1年目の春を思う。強風にしぶとく耐える個々の花片に励まされた◆けさの出勤途中にその木を見上げた。標本木は平年より10日も早く開花したが、同じ東京のソメイヨシノでもこちらはまだのようである。最後の1片を見届けたい。気の早い話ながらそう思った。

 

この内容を読んで、個々の花に目をやることに、大賛成です。

近年、同一種の花を広い花壇に植えて、客集めをする、物量作戦の花壇があります。

身の周りには、ひっそりと咲く可愛いい花があります。

散歩しながら、目をとめたら、きっと、癒されますよ。

黄色の可愛い花は、「犬薺(いぬなずな)」

薺に似ているが、食用にならないという意味です。

「薺(なずな)」の花にそっくりだが、葉の形が違う「種浸花(たねつけばな)」も可愛いです。

田んぼでは、この花が咲く頃に、稲・籾を浸して苗代作りが始まったのです。

河合雅雄編 ふしぎの博物誌』に目を通しました。

〜こうした取り巻く自然物や事象の名を覚えるだけで、散歩はもとより人生の内容がどんなに豊かになり美しくなることか。精神の健康には極上の処方箋といえるだろう。都会にいると、自然んと触れ合う機会がないという声が聞こえるが、少し注意をすれば、多彩な自然が散在していることに気が付く。〜

散歩しながら、野草たちに目をとめてほしいです。

 

アメダス、最高気温は12.2度(15:04)、気持ちの良い「彼岸の入り」でした。