葉月三日。小雨、曇り22.8度が最高気温でした。

yatsugatake2005-09-06

藪の中に、ホオズキ(酸漿・鬼灯)の朱赤色のガクが見えました。
季節は正直なもの、昨年も9月、この時期に「はてな日記」が書いてありました。
ホオズキほど、子ども時代を懐かしく思い出させる草花はありません。まず、あの実が食べられる代物であることが子どもにとって魅力なのです。赤く軟らかく熟すのを今か今かと、わくわくしながら待っていました。赤いガクの袋を破ると、中に赤い真ん丸い果実が現れます。この形も面白いものでした。甘酸っぱい苦味のある味、独特なあの味は今も舌が覚えています。
極めつけは何といっても、姉や妹たちが、ギュッギュッと鳴らしたあの音、男の私は何度試してもうまくいかなかったっけ…。どこかが不器用なんですね。まさに、ほろ苦い思い出です。
『花おりおり』(湯浅浩史)に、「〜この遊びは、平安時代の『栄華物語』に載るが、千年の伝統も危うい〜」とありました。今は、主に観賞用でしかないのが残念です。
ところで、ホオズキとは?この妙な名前の由来は、説がたくさんあります。
ホオという虫が好きとか、頬を突くとか、どうも説得力がありません。
『植物名の由来』(中村浩)に、「文月(フヅキ)が語源」とあって、なるほどなと納得しました。
なぜ、「フヅキ」が「ホオズキ」か、その解釈は明日以降に続きを書きます。
台風14号の雲でしょうか、雲が山肌を東から西に向かって走っていました。
せっかくの「葉月の三日月様」も、台風の暗雲に阻まれてしまいました。