葉月四日。台風14号、影響がいくらかありました。

yatsugatake2005-09-07

ホオズキの名の由来について、続きを書きます。
いくつか説がある中で、「文月(ふづき)」説が納得できました。その説を絵に描いてみたものが画像です。
その説に言及されていた本二冊、『植物名の由来』(中村浩)と『おじいちゃんの植物記下』(小柳康蔵)とが手元にありました。以下はそれらの紹介です。
中村氏は、「ホオズキは文月(ふづき)にもとづく名か」で、ホオズキは古来人々に親しまれてきたが、その語源ははっきりしていない。(中略)語源探索として、方言の調査から始めました。圧倒的に多いのが、フズキ、フウズキで全国的に広がっている。そこで、文月(フヅキ)が思い浮かんだそうです。
江戸時代、文月には「文月市」が立って、団扇や提灯が売られたそうです。特に盆祭り用の小さな赤い提灯は“文月提灯”と呼ばれました。これが、フウヅキチョウチンと変化し、略されてフウズキまたはホオズキと呼ばれるようになった。(以下略)そして、例の植物の赤い実が、“文月提灯”の色・形を連想することから、ホオズキと呼ばれるようになったというわけです。
また、新暦7月に浅草浅草寺で「ほおずき市」が立ちホオズキの鉢植えが売られます。これは「文月市」の名残であると思われると、ありました。
小柳氏は、旧盆との関わりにも触れて記述されていました。
確かに、旧暦「文月」は、新暦の8月、月遅れのお盆の時期に相当します。「赤い盆提灯」と「ホオズキの赤い実」とが、一層つながるというわけです。
ホオズキの実が赤く熟すのは、佐久地方では新暦9月になってからです。
それにしても、7月初めの「ほおずき市」に、赤い実の「鉢」を売り出すとは、すごい促成栽培の技術であると感心してしまいます。他では、そうは真似することが出来ません。
先取り方式で、商品価値を高めているんですね。