如月朔日(ついたち)。気温が上がりました。

yatsugatake2008-03-08

今日は、旧暦の二月朔日(ついたち)。
「暦」に合わせたように、気温が上がり(午後3時に7.6度)、春のような陽気になりました。
画像は、まだしっかりと冬支度をしたままのトチノキ」の冬芽です。
ところで、如月(きさらぎ)という呼び方の意味について、疑問が残っています。
広辞苑』(第五版)には、[如月・衣更着](「生更ぎ」の意。草木の更生することをいう。着物をさらに重ね着る意とするのは誤り)〜(以下略)とあります。
旧暦の二月の頃は、衣服を重ね着るほど寒い…と、以前から信じ込んでいました。なので、この解説には、釈然としないものを感じていました。
今朝の読売新聞のコラム、「倉嶋厚の季節アルバム」、「衣更着」のタイトルで、興味深い記述がありました。一部引用します。
広辞苑」第1版は、「この月は尚寒くして着物を更に重ね着する意」とし、衣更着の字をあてていた。
しかし、第2版では、「きさらぎ」は「生更ぎ」の意であるとし「草木の更生することをいう。着物をさらに重ね着る意とするは誤り」と訂正されてしまった。

(中略)
この季節には、日本付近が北に後退する冬の寒気団と、南から拡大する春の暖気団との境界になり、暖波、寒波が入り乱れやすい。そして人々は暖波で脱いだ着物を、後続の寒波で着直すのを繰り返す。
(以下略)
さらに、春の気象の特徴を見事に言い当てている、幾つかの俳句の例をあげております。
以上のように、気象学的な根拠をあげて、分かりやすい解説をされていました。
確かに、春のお天気は、目まぐるしく変わります。明日は、今日よりも気温が上昇するそうです。それが、明後日には「雪だるま」マークの予報です。
「衣更着」説も、忘れないようにしたいと思います。