「パンジー」が根付きました。

根付いた「パンジー」苗。(23.3.

相変わらず、朝の冷え込みが厳しいです。夕刊、佐久市6時の気温は、氷点下3.6度。地面は、霜でガチガチに凍っています。
それでも、南の軒下には、一ヶ月ほど前に植え付けた「パンジー」の苗がしっかり根付きました。可愛い花を見せてくれています。
今日は、今は亡き実母の「生誕百年」の記念すべき日です。
明治44年生まれ、更に「明治は遠くなりにけり」を思います。
花が大好きな母は、春にはパンジー(当時は「三色すみれ」)をよく育てていました。パンジーやダリア、シクラメンなどの花を見るたびに、半世紀も前の母が偲ばれます。

トルコから帰って、改めて、出かける前に急いで読んだ本を手元に出してみました。
新潮文庫塩野七生:『コンスタンティノープルの陥落』です。
         
オスマン軍隊、行軍の様子、叙述を一部引用します。
 左手に持つ弓の先までが一線を引いたようにそろったまま行軍するイエニチェリ軍団のほぼ中央を、スルタンが馬を進める。白のマントが風にあおられるたびに、その下につけている緑色の絹地の上着が光った。彼もまた、子飼いのイエニチェリ軍団兵と同じ、回教徒にとっては聖なる色である白と緑で身を固めている。イエニチェリ軍団の兵士たちの意気があがるのも当然だった。軍歌も、彼らの間からまずわきあがったのである。そして、それはたちまち、平原を吹きすぎる風のように全軍に広まった。
 ラッパの流すオリエント風な哀調と、太鼓のつくる行進曲風の勇ましいリズムが奇妙に入り混じったそれは、兵士たちの張りあげる歌声とあわさって、行軍する兵の一人一人の胸を、高ぶった感情で満たしていった。