「スズラン(鈴蘭)」が咲きました。

花瓶に挿した「ドイツスズラン」。(2

季節が移り、花々が次々に咲いて、初夏の花「スズラン(鈴蘭)」の番になりました。
画像、花瓶に挿した「スズラン」が、棚の上にありました。玄関先の掃除をしたついでに摘んできて、妻が飾ってくれたのです。鼻を近づけると、すっきりした、清らかな芳香がありました。葉の裏が濃いので、「ドイツスズラン」の方です。
因みに、在来種の方は花がやや小振りで葉の裏表が同じ色です。
スズランは、北海道や東北などの高原に似合う花宮澤賢治の作品にも、「きみかげさう」の名で登場します。

宮澤賢治語彙辞典』から一部を引用します。
ユリ科多年草。別名、キミカゲソウ(君影草)」。晩春、芳香ある小さな鈴のような花をつけるので、この名がある。ヨーロッパ原産。北海道や本州、九州の山地に多く、高さは15〜20cm。童話、「貝の火」「葡萄水」には、スズランの赤い実が登場し、「黄色のトマト」では、かほり(正しくは旧「かをり」、新「かおり」)とあります。「きみかげさう」の例は、詩「夏」や童話「ポランの広場」などに登場します。


2年ほど前、函館のトラピスチヌ修道院を訪れました。お土産のお菓子に、鈴蘭を描いた説明書が入っていました。
「よろこびを伝えよう 今日出あう人びとに」

ホトトギス俳句季題便覧」より2句を紹介します。
鈴蘭の森を迷わずさまよへる 依田秋葭
来し甲斐を鈴蘭の野に踏み入りし 塙 告冬

夜になって、大雨になりました。