夏の台風は、迷走するとか…。その通り、今日になって台風6号は、南東方面に進路を変えて去って行きました。今朝の涼しさといったら意外なほどでした。(夕刊、佐久市6時の気温は、17.8度。)
画像、「ホウセンカ(鳳仙花)」の花が、朝日を受けて輝いています。真夏に晴天に似合う、懐かしい彩りです。
『広辞苑』の解説を一部、引用します。
ツリフネソウ科の一年草。トウナンアジアの原産。〜軟質多汁。〜花を横向きに下垂する。〜花で爪を染めたので爪紅(つまべに・ちまくれない)とも言う。沖縄で「てんさぐ」という。
昨年7月15日に、Fmさくだいらで、「懐かしい花、ホウセンカ(鳳仙花)」の話をしました。
この時期に、昔はどの家の庭先にも見られた、懐かしい花なのです。近年、ほとんど見られなくなったことは寂しい限りです。
小学校理科の教材に、なくてはならない植物なのに…。
今日はそのFm放送日です。「お米が稔るイネ(稲)」をお話ししました。
(1)美称、日本は「豊葦原瑞穂国」
日本へは、縄文時代後期までに伝わった一年草。
学名:Oryza sativa 世界各地で栽培。
籾が丸く短い、粘り気のある日本型(ジャポニカ米)
(2)稲の花の受粉
よく晴れた日の午前中、開花し始めてから20〜30分後に
雌しべの柱頭が外に出る。雄しべの花粉が散り、受粉する。
(3)水稲主要品種の変遷
〜戦後にかけて、イネの生態・生理の研究が進み、品種改良
による新品種が続出し、増収が可能になった。
◯ 賢治の奨励品種、「陸羽132号」
初めての人工交配による新品種。病虫害や冷害に強い。
◯ 赤飯のルーツ、「赤米(あかまい)」
平城宮跡から発見された木簡に、朝廷に献上の記載がある。
稲の古い品種で、種皮にアントシアンを含む。もともと日本
に伝わった稲は、赤米であった可能性が高い。
(農家からは雑草の汚名も…)
(4)『万葉集』に、稲に関する44首
うち30首は作者不詳だが、自分で農作業に励む生活の歌声
に満ちている。
秋田刈る 仮庵を作り わが居れば
衣手寒く 露ぞ置きにける
(5)季語、稲の花(富草) 初秋
稲の花 井手みなあふれ そめにけり (木下夕爾)
どの家も 飯くふ昼や 稲の花 (高浜虚子)
◎ 花どきの稲田にも、目を向けてみましょう。
放送が終わって帰り道、JR小海線高架下の「ねむの木」に、美しい花が見られました。
そして、台風余波の強い風に吹かれて、路面に散り落ちていました。
午後は、市役所に出かけて会議…。
終わって帰宅すると、季節外れの涼しい風が吹き、西日が明るく輝いています。これは除草のチャンス…、長く伸びた草を抜き取りました。メシヒバやイヌビエは、穂が出る前に除草することが肝心です。