Fm放送、「ツユクサ(露草)」を話しました。

時期外れの「雛罌粟」の花。(24.8.21)

朝夕めっきり涼しくなりました。アメダス、最低気温は17.8度(5時)。夜間、ぐっすり休めるのでありがたいです。
今朝は、くっきり晴れて風もほとんどありません。虫の音が聞こえてきます。7時を回った頃、小学生が登校していきます。中には、大きな紙袋を持っている子も…。今日から2学期が始まるようです。
今日も、高温注意情報が出されています。予想最高気温が33度(プラス1度)…、子どもたちには、暑さに負けずに乗り切ってほしいです。
画像、「ヒナゲシ(雛罌粟)」の花、季節外れの開花です。
今日は8月のFm放送日、「ツユクサ(露草)」について話すので、庭先で観察して、標本を採りました。和名の由来については、いろいろ説がありますが、ずばり、葉の上に露を溜めていることが、説得力あるように感じました。


鮮やかなコバルトブルーの花、「ツユクサ(露草)
(1)葉に露を含んだ、「露草」。
日本を含め。アジア東部に広く分布。近年は、北アメリカにも野性化。
儚い印象の「半日花」だが、午後には、花弁の中がドロドロに溶け、成分が吸収され次の花に回される。(湯浅浩:『花おりおり』)
(2)複雑•ユニークな花のつくり
ゆがんだ卵円形の2枚の苞、2枚の大きな青色の花弁、目立たないが白色で細長い花弁が1枚。透明な萼片が3枚。
雌しべは1本。雄しべは6本、ユニークな形。花のように見える上の3本、花粉が出ない仮雄しべ。中央の1本、少量の花粉が出る。
長く伸びた2本が花粉が出る。
花に蜜腺がないため、昆虫を呼ぶための戦略か…。
CD曲:「朝」(倍賞千恵子
(3)鴨頭草、月草の呼び名
○古名:鴨頭草、月草(着き草)
○英名;day flower
○別名:帽子草、写し草、藍花、蛍草
鮮やかな青色は、「露草色」と呼ばれる。水に落ちやすい特性から、友禅の下絵描き、陶磁器の絵付け用染料
(4)万葉花は、「月草」の名
万葉集』には、儚さや移ろいやすい色を、心変わりにたとえて、10首。
月草に 衣は擦らむ 朝露に ぬれて後には 移ろひぬとも
月草の徒(うつ)ろひやすし念(おも)へかも吾が念ふ人の事も告げ来ぬ
季語:露草、帽子花、蛍草、青花(初秋)
露草も露のちからの花ひらく (飯田龍太
人影にさへ露草はつゆこぼし (古賀まり子)
月草や昼より後の露の色 (樗良)
(5)生薬:「鴨跖草「
葉や茎が、湿疹、かぶれ、解熱、解毒、下痢止め、利尿などの薬効。
『佐久の薬草』に、「おろしあえ」「花の寒天寄せ」
日中、気温が上がりましたが空気が乾いており、暑さはさほど感じませんでした。雨もなく、地面もカラカラに乾燥してきたので、「水中ポンプ」で潅水しました。最高気温は31.9度(14時)でした。
5時を回って、野良回りをしているうちに、西の空には「文月四日」のお月さまが…。
帰宅して撮りました。(18:54)