「賢治を読む会」を「賢治ガーデン」で…。

雨雲レーダー画像。(28.5.11)

明け方、寝床で雨音が聞こえて、今日のお天気が心配でした。
アメダス雨雲レーダー画像からは、雨降りを覚悟しなければなりません。
昨日から朝までの雨量は5ミリ…、これから雨量が増しそうです。
裏道には水たまりができて、「リギダ松」が映っています。

台風でも来なければ「雨天決行」の約束、10時には会員は迷うこと無く集まりました。
先ず、5月のお天気について、資料の解説…。
風薫る五月、晴れる日が多く一年でもっとも過ごしやすい時期ではありますが、ときとして、急激に荒れた天気に変わることがあります。すなわち五月の嵐です。これは初夏の暖気と冬の寒気がぶつかりあい、低気圧が急に発生するのが原因と説明されています。
夏嵐机上の白紙飛び尽くす」と、子規は句を詠んでいますが、気象の専門家は、この低気圧のことを「メイストーム」May syormと、名づけています。
観察の前に、「シェルター」の机上で学習。
「賢治ガーデン」の草木 作品の叙述

◯「ニワトコ(接骨木・庭常)」:「銀河鉄道の夜
〜わたしの大事なタダシはいまどんな歌をうたっているだろう。雪の朝にみんなと手をつないでぐるぐるにわとこのやぶをまわってあそんでいるだろうかと考えたりほんとうに待って心配していらっしゃるんですから、〜
◯「にわとこ」:「曠原淑女」(作品九三番)
〜日ざしがほのかに降ってくれば/またうらぶれの風も吹く/にわとこやぶのうしろから/二人の女がのぼって来る/〜

◯「おきなぐさ(翁草・うずのしゅげ)」 赤田秀子:『イーハトーブ・ガーデン』より
うずのしゅげといふときはあのきんぽうげ科のおきなぐさの黒朱子の花びら、青じろいやはり銀びらうどの刻みのある葉、それから六月のつやつや光る冠毛がみなはっきりと眼にうかびます。
おきな草/丘のなだらの夕陽に/あさましきまでむらがりにけり 歌稿B321
賢治の時代、浅ましく、あきれるほどに、群がって咲いていたオキナグサだが、最近は絶滅危惧種に指定され、自生地は少なくなった。「うずのしゅげ」は数ある地方語のひとつ。
(以前、「賢治を読む会」資料で、上信電鉄南蛇井駅の群生を紹介しました。)
雨は止んで、しっとりとした「賢治ガーデン」を散策・観察しました。
ヒメウツギ(姫空木)」が、純白の花を見せていました。

ライラック」の花も咲いて、「ラッキーライラック」探しもできました。


観察を終えてからシェルターに戻り、CD:]「宮沢賢治の魅力」(朗読)長岡輝子を聴きました。
◯高原
◯曠原淑女
◯ざしき童子(ぼっこ)のはなし
いつもの会場を離れ、「ひろば・賢治ガーデン」での会は新鮮で、大満足でした。
駅前で昼食会をして、お開きとなりました。
その後は空が晴れて、夕方には「卯月五日」のお月さまが空高くかかりました。(18:58)

アメダス、最高気温は22.8度(14:50) 
ここ三日間のトータル雨量は10ミリ、生育中の植物にはもう少し欲しかったです。