「カタクリ(片栗)」の花が、淡雪に濡れて…。

「クロッカス」も氷雨に打たれて…。

夜通し降り続いた昨夜来の雨は、朝になっても、小雨がそぼ降っています。
アメダス、最低気温は3.0度(8:00)、日中は雪降り、冬に逆戻りの予報です。
春花壇の、「クロッカス」も冷たい雨に打たれています。
今日は通院・診察日、いつもより来院者が多く待たされました。
おかげで、「文庫本読書」をたっぷり楽しむことができました。
3月下旬になったので、『園芸家12ヵ月』カレル・チャペック)、3月を読み進めました。
一部を引用します。
〜じっさい、園芸家になってこそ「思いやりのない寒さ」とか、「強情な北風」とか、「ひどい霜」とかいったような、いささか新鮮さをうしなった月並な文句や、これに似かよった文学的な毒舌を、しみじみと、身にしみて味わうことができるのだ。園芸家自身は、もっとずっときれいな、文学的な表現をつかう。たとえば、「ちくしょう、ことしの冬はまったく、糞いまいましい、罰あたりの、べらぼうな、途方もないひどい冬だ」などと。
 詩人とちがって園芸家は、たんに北風に毒づくだけではない。意地わるの東風にも、のろいの言葉をあびせかける。じめじめした冷たい吹雪よりも、むしろ、音もなくしのびよる、霜の降らない、陰惨なブラック・フロストを目のかたきににくむ。〜(以下略)
この文からは、実際、土と格闘している園芸家の姿が彷彿されてきます。
今日の氷雨・淡雪、今の季節に実感することです。
午後、「ひろば・賢治ガーデン」に出かけました。
雪がちらちら舞う中、来園者の姿はありません。
超訳枕草子』・好きな花ランキング(木の花編)その冒頭部分を引用します。
 木に咲く花で、まず好きなのは、紅梅。
 花びらのピンクが濃くても薄くても、どっちもいい!
というわけで、賢治ガーデンで、実物に会いたかったのです。

しばし、清少納言の感性に共感しました。
「竜峡小梅」は早生品種、もちろん、花を咲かせていました。
そして、小径のわきに「ヒヤシンス」が花を開いていました。

それでもと全体を見て回ると、何と、カタクリ(片栗)」が…。

氷雨に打たれ、花は閉じたままですが、「スプリングエフェメラル」の面目躍如というところ…。
それにしても、我が家の「カタクリ(片栗)」は、お寝坊さん…。
いつ、目覚めてくれるやら?
今日は、午後から雪が舞い、冬に逆戻りの寒さでした。
アメダス、最高気温は4.9度(0:15)、その後、気温が上がっていません。
昨夜来の雨・雪の降水量は、11ミリのまとまった量になりました。
明日、春分の日・彼岸の中日、天気予報は、雪だるまマークが並んでいます。