旧暦「月暦」、弥生五日。ようやく午後は晴れました。

yatsugatake2005-04-13

三日続きの氷雨に、うんざりぎみでした。
図書館に寄ったついでに、まだ小雨がそぼ降る中を久しぶりに駒場公園を歩いてみました。
すぐ目に飛び込んできたのは、赤みを帯びたカツラ並木でした。
春のこの時期に毎年見る光景なのですが、赤の正体をよく見ようと、近寄って観察しました。なるほど、赤っぽい雄しべの葯(花粉嚢)が、枝の節々から下がっています。隣の木は様子が違います。そう、確かカツラは雌雄異株でした。よく見るとこちらは雌木、雌しべの柱頭が、赤い角のようについています。
これで、カツラ並木が赤っぽく見えるわけ、つまり正体がはっきりしました。
カツラの花が咲き始めたというわけなのです。カツラの花は、花といっても花弁もがくもない花らしくもない花です。
日本列島桜の花盛りの中、も少し目を留めてほしい興味深い花です。これから毎日開花が進み赤みを増していくでしょう。もう一週間くらいは楽しめそうです。
もう一つ、スミレが咲き出していました。道路わきの縁石沿いの隙間に列をなしていました。他より温度条件がいいようです。しかし雨に打たれたせいか、花色がヴァイオレットではなく青みがかかり、花はいじけていました。
予報どおり午後は上がって、夕方の空高く五日のお月様が姿を見せてくれました。初めての弥生のお月様でした。夜になると、黄色みを増して、地球照もかすかに認められました。