季節は秋、今日も「ミンミンゼミ」が鳴きました。

今日は、「防災の日」。大正12年に発生した関東大震災や、台風襲来の厄日(二百十日にあたることから、災害を防ぐための日に制定されたものです。
この頃は、あまり「二百十日」の用語を使わなくなりましたが、昔から、台風への怖れやその対策については、人々の関心事でした。
宮澤賢治の童話「風の又三郎を思い出します。
谷川の小さな学校に、「どっどどどどうど どどうど どどう…」風が吹いてきたのも、9月1日です。
山梨や福島・新潟・長野に、「風の三郎」信仰
が伝えられているのも、興味深いです。
ネットによると、長野県南牧村樫山地区に、「風の三郎」と呼ばれる場所があるそうです。
民間の信仰として、強い風が吹くと、竹竿の先や屋根に鎌を取り付けて、風から守る「風切鎌」があった。この風習は東北から中国地方にかけて行われ、今でも長野県富士見町の農家で見ることができました。と、あります。
テレビドラマ「蝉しぐれ」(藤沢周平)の大雨・大風シーンの画面に、「風切鎌」が映ったのを鮮やかに覚えています。

画像の植物は、「タカサブロウ」と言います。人名のようで、何かいわくがありそうです。
風の又三郎」に登場する、「高田三郎を連想させます。研究者によると、関わりがあるそうですが…。
何の変哲もない田んぼの雑草ですが、この植物を見ると、「高田三郎」を思い出します。
また同時に、はるか昔、昭和15年の日活映画、「風の又三郎」のシーンと、主人公高田三郎を演じた子役・片山明彦の繊細な顔も、思い出されます。
映画は、花巻市豊沢川の「さいかち淵」で、撮影されました。
つい先日、その近くに住む知人がロケ地の今の様子を写真に撮って、送ってくれました。
一度訪れたことがありますが、いずれまた訪れたいと思っています。

午後、佐久市内望月の「春日の森」セラピーロードに足を伸ばしました。
春日温泉から山道を登ると牧場の垣が連なり、標高1000メートル以上の別天地。
空気は冷んやりと霧がまいて、「風の又三郎」が現われそうな不思議な雰囲気を感じました。
画像は、珍しい樹木「ヤエガワカンバ(八重皮樺)」です。絶滅危惧種だそうです。
別名を「コオノオレ(小斧折)」、方言が「ジリの木」
とか…。
「ジリの木広場」の看板がありました。
 
「トチバニンジン」の赤い実が、目に鮮やかに映りました。
また、「ツリフネソウ」は、いたるところに群生していました。