初冬の甲斐路は、「紅葉」が酣(たけなわ)でした。

yatsugatake2007-11-21

山梨県立文学館で開催中の企画展宮沢賢治 若き日の手紙」ー保阪嘉内宛七十三通ーの見学に、JR小海線に乗って出かけました。
車窓の山々は、連日の霜で紅葉が散り終わり、わずかにカラマツの茶色とコナラの赤褐色の葉が彩りを見せています。
甲斐小泉駅辺りから、富士山が目の前に現れました。小淵沢で中央線に乗り換えると、車窓から見える山の木々は、今が「紅葉」の真っ盛り…。
竜王駅で下車、タクシーで会場に着きました。
画像は、駐車場のイチョウ並木」の黄葉です。奥に見える、南アルプスの高山は、雪をいただいています。
約束の11時少し前、日頃から懇意にしていただいている仲間と落ち合いました。なお、今日は、もうお一人の方を紹介していただきました。
そして、互いに情報交換を済ませてから、展示された宮沢賢治から保阪嘉内宛の書簡、実物をじっくり見学しました。
保阪嘉内自筆の作品や、同人誌「アザリヤ」の仲間、河本義行、小菅健吉の自筆書簡も目の当たりにしました。『書簡集』で見てはいるものの、実物の説得力は違います。感動しました。購入した『資料』で復習もします。
案内パンフレットから、一部引用します。
〜詩や童話に独自の世界を切り開いた宮沢賢治。その親友保阪嘉内は、一八九六年(明治二十九)年、山梨県韮崎市(当時北巨摩郡駒井村)に生まれ、盛岡高等農林学校で賢治と出会いました。二人はともに学び、創作をし、夢を語り合い、学生時代に培った農業への理想を胸にそれぞれの道を歩みます。本展では、保阪嘉内に宛てた七十三通の書簡を一挙公開、二人の親交と青春の軌跡をたどります。〜
午後は、吹く風も心地よい「小春日和」になりました。仲間と別れた帰り道、甲斐路は今、紅葉がたけなわ…。家々の間に見える富士の山…。道路脇の家の庭には、「ヒイラギ」の白い花、「ビワ」の趣のある花…。ゆっくり愛でながら30分ほど、竜王駅まで歩きました。
画像は、韮崎駅のホームから眺めた「富士山」です。頂上付近には、雲がまとわり着いています。

小海線に乗り換えてから、空に目をやると、「十月十二日のお月様」が早くも昇っていました。

小海線の車窓をずっと、お月様と「同行二人」の旅でした。
家に着くと6時少し前、辺りはすっかり暗くなりました。
望遠レンズで、お月様を撮ろうと外に出たら、姿が見えません。頬に小さな雨が当たりました。
そう言えば今日は、松尾芭蕉のご命日、「時雨忌」です。