「佐久の季節便り」、「卯の花腐し」、梅雨空が続く…。

昨夜の雨は上がりましたが、どんより曇り空…。

雨量は、トータル8ミリと、短時間の意外な大降りでした。

内訳は、1.5ミリ(20時)、4.0(21)、1,0(22)、1.0(23)、0.5(24)

アメダス、最低気温は11.1度(4:47)、日中は気温が上がらず、大気の状態が不安定に…。

岩村田小・4年生の「仮設グランドわき花壇」への水やり学習、今朝も中止の電話が入りました。

今が見頃のバイカウツギ(梅花空木)」の花が、雨に濡れています。

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近寄って観ると、薄く大きな花びらが気の毒な程に、濡れています。

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倉嶋厚の人生気象学』に、項目「雨に咲く花」があり、一部を引用します。

「うの花のにおう垣根に 時鳥 早もきなきて 忍音もらす 夏は来ぬ」は一八九六年(明治二九)から歌われた小学唱歌で佐々木信綱作詞。「早もきなきて」は子どもには分かりにくい歌詞だったが、「早も来鳴きて」である。そして「さみだれにそそぐ山田に…」と続く。

卯の花を腐らせるように降る長雨を「卯の花腐し(降し)という。

今日は、「賢治を読む会」・6月例会…。

いつものように、暦の話から始めました。

今日は、旧暦、皐月・五月十日ですが、「卯の花」」は、卯月・四月に咲く花とされています。

読み合わせたテキストは、発表形・「北守将軍と三人兄弟の医者」。

岩崎書店発行」『宮澤賢治 童話全集』昭和50年・1979年 作品案内(堀尾青史)

この作は1931年・昭和六年七月発行の季刊誌『児童勉学』第1冊に発表されました。(第2冊「グスコーブドリの伝記」が出て、廃刊となる)〜(中略)

〜北守将軍はその名からおして、モンゴルのゴビ砂漠方面を守備したらしく、実に三十年も忠実に職務を果たした謹厳な将軍で、いまや、辛酸のあげく背中も曲がり体ぜんたい灰色になり、足は馬の鞍にくっついて離れぬありさま…。

〜そして魅力のあるのは将軍の人物像です。武将として三十年もの長い歳月を辺境で過ごし、いまや枯淡の境地にあって地位も名誉も欲せぬ進退の潔さ、〜

 この作品の発表後二ヶ月で満州事変がおこり、次第に拡大して日中戦争、太平洋戦争へとファシズムの嵐が吹きまくり…。

 北守将軍・ソンバーユ将軍のような古典的風格の軍人は求むべくもありませんでした。賢治作品の中では、異色の作品といえるでしょう。

商品名「尊馬油」・「ソンバーユが、ソンバーユ将軍と同名であることに気づきました。

利用のお得様の会員が、発売元に問い合わせたところ、創業者が大の賢治ファンだったとか…、納得しました。

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 輪読後の話し合いで、「この作品が、賢治が生前に、児童向けに採用・発表されたわけはなんだろう…?」

戦争の足音が大きくなってきた当時、子どもらへの大事なメッセージかも…。

でも、なかなか答えが出ません…。

 

「オオヤマレンゲ(大山蓮華)」が咲いています。

賢治流に言えば、マグノリアです。

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午後2時前、わずかににわか雨がありました。

雨量は、2.0ミリ(14時)、0.5ミリ(15時)でした。

雨が上がったところで、「仮設グランドわき花壇」の手入れをしました。

除草、アヤメ類の果実を除去です。

 

夕闇迫る頃、「皐月十日のお月さま」が、天頂の雲間にかかりました。

アメダス、最高気温は21.3度(13:06)、心配していた、「雷雨」は無く、肌寒くなってきました、